5月27日付のIPニュースでお知らせした2022年カナダ特許規則改正について、以下の通り施行日が変更され、改正内容も変更になりました。
・施行日:2022年10月3日
・超過クレーム手数料:審査時の最大クレーム数に基づき計算される。
以下に、5月27日付のIPニュースに記載した内容からの変更箇所を赤字で示して提示しますので、ご確認ください。
【カナダ】2022年特許規則改正案について
カナダ連邦政府は2021年7月にカナダ特許規則の改正案を公開しました。改正案では超過クレーム手数料と継続審査請求(RCE)を新設する、また当該新設事項の適用は審査請求日を基準とする、とされています。
1.新設事項の施行日
最新の情報では、当該新設事項に関する改正は、2022年10月3日に施行されます。
2.適用対象
施行日以降に審査請求する出願に対して、新設される超過クレーム手数料及び継続審査請求が適用される予定です。
3.改正内容
(a)超過クレーム手数料の新設
超過クレーム手数料は二段階で確認されます。まず、審査請求時にクレーム数が20を超える場合、超過クレーム数ごとに100カナダドルの手数料が請求されます。さらに、特許付与後登録料を支払う際に、審査時の最大クレーム数に対して、クレーム数が20を超える場合、20を超えたクレーム数(審査請求時に支払い済みの超過クレームについては除く)ごとに、100カナダドルが請求されます。
(例)カナダ移行時のクレーム数が50、審査請求時のクレーム数が28、審査時の最大クレーム数が35、登録料支払い時のクレーム数が24となっている場合
・審査請求時に800カナダドル:(28クレーム-20クレーム)×100カナダドル
・登録料支払い時に700カナダドル:(35クレーム-28クレーム)×100カナダドル
(登録料支払い時のクレーム数ではなく、審査時の最大クレーム数で判断されます。)
合計1,500カナダドルを超過クレーム手数料として支払うことになります。
(b)継続審査請求(Request for Continued Examination: RCE)の新設
審査におけるオフィスアクションが2回までに制限されます。2回目のオフィスアクション後さらにオフィスアクションが発行された場合、出願人は当該オフィスアクションへの応答時に、継続審査請求(RCE)とRCE手数料816カナダドルを支払う必要があります。1回のRCEの請求で、2回のオフィスアクション(上記当該オフィスアクション+さらにその後の1回のオフィスアクション)への応答が可能となります。そしてまた、さらにオフィスアクションが発行された場合、さらなるRCE手続が必要となります。