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【欧州】欧州特許庁の庁料金の値上げおよびmicro-entityの手数料減額について

IPニュース 2024.03.18
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[1]欧州特許庁(EPO)の庁料金の値上げについて

 2024年4月1日付けで、欧州特許庁(EPO)の一部の庁料金(official fee)が値上げされ、この日以降の手続きに新料金が適用されます。代表的な項目について作成した料金比較表(値上げ後と値上げ前の料金を比較したもの)を以下に示します。

  2024.04.01以降
単位:EUR
2024.03.31以前
単位:EUR
値上額
単位:EUR
超過クレーム料
 クレーム数16~50(1クレーム当たり)
 クレーム数51以降(1クレーム当たり)
 
275
685
 
265
660
 
+10
+25
調査手数料(欧州調査)
(2005年7月1日以降の出願)
1520 1460 +60
1以上の締約国に対する指定手数料 685 660 +25
審査手数料
(2005年7月1日以降の出願)
1915 1840 +75
特許付与手数料 1080 1040 +40
更新手数料(出願維持年金)(出願日起算)
 3年次
 4年次
 5年次
 6年次
 7年次
 8年次
 9年次
 10年次以降
 
690
845
1000
1155
1310
1465
1620
1775
 
530
660
925
1180
1305
1440
1570
1775
 
+160
+185
+75
‐25
+5
+25
+50
0

※上記の表は改定の一部であることにご留意ください。
 上記以外の項目の新料金については、EPOの2024年1月のOfficial Journal Article 3 をご参照ください。

[2]micro-entityの手数料減額について
 2024年4月1日付けで、micro-entityに対する新しい手数料減額スキームが導入されます。
 EPOは現在、EPC締約国に居住地または主たる事業所を有するsmall-entityに対する手数料減額制度を採用しています。2024年4月1日以降、国籍や居住地に関係なく、small-entityのうち中小企業を除いた以下の出願人(すなわちmicro-entity)について、出願人が過去5年間に提出した特許出願が5件未満である場合に限り、手数料減額の対象となります。
(a)零細企業 (*1)
(b)自然人
(c)非営利団体、大学、または公的研究機関
(*1) 従業員が10人未満で、年間売上高および/または年間貸借対照表の合計が200万ユーロを超えない企業

 対象者の申請により、以下の手数料が30%減額されます。
・出願手数料(出願手数料の一部の追加料金を含む)
・EPO以外の国際調査機関(ISA)によって調査されたEuro-PCT出願の場合の欧州調査手数料、または補充欧州調査手数料
・審査手数料、および該当する場合はさらに、EPOがISAとして機能した場合に以前に支払われた国際調査手数料
・指定手数料
・特許付与手数料
・欧州特許出願の更新手数料

 詳しくは、2024年1月のOfficial Journal Article 8 をご確認ください。

(秋山 信彦)

 

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