先輩所員のインタビュー 弁理士 呉 英燦、弁理士 田中 陽介

現地代理人との
円滑なコミュニケーションが
海外案件のクオリティを高める。

弁理士
呉 英燦
特許 / ライフサイエンス(医薬、農薬、漢方薬、食品等)
2004年入所 / 2009年弁理士登録
弁理士
田中 陽介
商標、特定不正競争行為等を含む商標関連法務
2012年入所 / 2005年弁理士登録
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二人の青山特許事務所への
入所の経緯は

呉:私は新卒で青山特許事務所に入所しました。大学の専攻は有機合成化学です。何か手に職をつけたいと思っていたところ、研究室の教授の知り合いに青山特許事務所に勤める弁理士がいて、特許の仕事について話を聞く機会があり、結局、そのまま青山特許事務所を紹介してもらいました。

田中:僕はここに来るまで、別の特許事務所に9年勤めました。ずっと商標を担当していたのですが、以前から30代半ばには別の環境にチャレンジしようと考えていたので、ちょうど35歳のときにここに転職してきました。
青山特許事務所はこの業界では老舗なので、自分の実力を試したいという気持ちがあったのと、実は新卒のとき、事務職で応募して落とされたので、いわば当時のリベンジですね(笑)。
前の事務所で資格を取り、実務経験もあったので、入所後、即戦力で商標を担当することになりました。

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担当している仕事柄、
ほとんどが海外案件

呉:私は入所後、ライフサイエンスの部門に配属となり、以後、医薬分野の案件を主に取り扱っています。最初の頃は、海外の代理人が日本に出願するために作成した明細書の日本語への翻訳が主な仕事でした。資格は働きながら受験して取得しました。
その後、徐々に国内から海外に出願する案件を任せてもらえるようになりました。医薬分野の特許は出願国が多く、特に多いケースでは一つの案件で20~30か国に出願することもあります。必然的にほとんどの案件が海外絡みです。商標もよく似た状況でしょう。

田中:そうですね。一つのブランドを全世界に展開する場合、その商品が出回る国の権利を抑える必要があるので、数えたことはないですが、多いときにはおそらく40~50か国に出しているはずです。今の時代、ドメスティックだけの商品は少ないので、ほとんどの案件は海外が絡みます。

呉:海外絡みの仕事は多いとはいえ、しょっちゅう海外に出向いているわけではありません。でも、海外の訴訟案件を抱えていた時は行く機会が多かったですね。裁判所に書類を出すタイミングで多いときは2か月に一度の割合で出向いて、1週間ほど滞在して現地代理人と打合せしました。

田中:商標も通常はメールやFAXベースで仕事をするので、海外に行く機会はそれほど多くありません。ただ、国際商標協会(INTA)等の国際会議には年に一度、参加しています。世界中の知財関係者が一堂に集まる国際会議ですので、そこで彼らとコミュニケーションをとることが一番の目的です。

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英語は必須。
その上で、雑談能力が重要

田中:海外案件を手がけるためには、最低限、英語は必須です。他の外国語、ドイツ語や中国語などはできるにこしたことはないですが、必須ではありません。仕事はほぼ英語で済みますし、アジア圏なら向こうが日本語を使ってくれます。
さらに重要なのは、国内でも同じかもしれませんが、コミュニケーション能力でしょうね。平たく言えば、誰とでも気軽に雑談できること。仕事を円滑に進めるために欠かせない能力だと思います。だから、INTA等の国際会議にも毎年参加して、コミュニケーションとりまくっています(笑)。

呉:同感です。実際に顔を合わせて親しくなれば、その後、メールやFAXでやり取りするときでも、非常にやりやすくなります。少しでもface to faceの時間を共有することがいかに大切かを実感しています。現地の言葉で挨拶したときに、ニコッと笑ってもらえたなら、もうそれで「つかみはOK」です(笑)。

田中:親しくなるだけでなく、雑談を通して相手のパーソナリティやお国柄などを理解することも重要なことです。海外への出願はほとんど現地代理人に任せます。そのため、現地代理人のコメントをクライアントに翻訳して伝える必要があるのですが、そのときに、強気で言っているのかどうかなど、言外の意を汲み取るにも、代理人のパーソナリティの理解が欠かせません。
また、お国柄によっても対応はずいぶん異なります。例えば、中東諸国の案件の場合は、欧米諸国と同じようなスピード感を期待しないこと(苦笑)。そういうことも把握していれば、クライアントにも事前にアドバイスができ、安心してもらえます。と言いつつ、実際にはイライラさせられていますけどね(笑)。

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海外の訴訟をうまくハンドルできるようになるのが目標

田中:海外の代理人とのお付き合いは、もちろん、仕事上のお付き合い、事務所と事務所の関係ですが、親しさが増せば、個人的な友情も芽生えます。そして、INTAなどで久しぶりに出会えば、固い握手を交わして、雑談に花が咲きます。そういうところが、海外の仕事の魅力ですね。

呉:青山特許事務所は海外案件を多く取り扱っているので、いい事務所で働けていると実感しています。
もちろん、まだまだ足りていないことばかり。今後はライフサイエンスの分野で、海外訴訟をもっとうまくハンドルできるようになりたいですし、関係者の間に立ってファシリテーターの役割を果たせるようになりたいと思っています。
田中さんはどうですか?

田中:今は法律に基づいて権利化の仕事をしているのですが、今後はさらに踏み込んでブランディングやマーケティングのサポートができるようになりたいですね。クライアントが直面している課題であり、ニーズがあるのは間違いありません。中小企業は特に悩まれている印象が強いです。
まだ少数ですが、ブランディングまで手がける弁理士も現れました。もちそん、そのためには、法律以外の勉強をしなければなりません。青山特許事務所はフラットな組織で、意見が言いやすい雰囲気があるので、ブランディングの分野にも積極的に手をあげていきたいと思います。