先輩所員のインタビュー 弁理士 岡部 博史、弁理士 山田 裕三

興味を持ち、自分自身で調べ、
考え抜いて作成した書類は成長の証

弁理士
山田 裕三
特許/家電、半導体(製造装置)、
その他機械装置、水処理システム
2010年入所 / 2012年弁理士登録
弁理士
岡部 博史
特許/電気電子機器、家電、半導体装置、自動車部品、
ロボット、エンジン、水処理システム
2001年入所 / 2004年弁理士登録
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二人とも知財のことを
ほとんど知らずに入所

岡部:私は今、電気機械部門の部門リーダーを任されています。電気機械部門はクライアント別や技術分野別に、さらに6つのグループに分かれます。大阪に5つ、東京に1つです。だいたい10名前後のメンバーで各グループが構成されています。私はグループリーダーも兼任していて、山田さんはメンバーの一人です。

山田:2010年に入所したときから岡部さんのグループでしたので、12年間、岡部さんの下で働いています。
以前は、全然関係のない業界ですが、損害保険会社に勤めていました。もともと工学部の土木出身なので、理系の知識を活かした仕事に興味を持つようになり、青山特許事務所に応募しました。
入所したときは、右も左もわからない状態でしたが、徐々に経験を積んでいき、だんだんと仕事に慣れていくことができました。ただ、おおむね一人でできる自信がつくまではけっこう長くかかりましたね。

岡部:入所したときの状況は私も似たようなものです。それまで民間企業でプラント設計に携わっていて、知財のことはほとんど知りませんでした。面接を受ける前に、急場しのぎで入門書に目を通したくらい。

山田:そうですね。私も同じような状況でした。

岡部:いくつかの事務所に応募したのですが、未経験で採用してくれたのは、青山特許事務所だけでした。

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いつ報告・連絡・相談するかは、
部下の判断

岡部:部門とグループのリーダーを兼任しているといっても、プレイングマネージャーなので、個別案件も担当しています。リーダーとしての仕事の一つはクライアントの窓口的な役割。クライアントからの案件依頼をメンバーの業務スケジュールを考慮しながら適切な担当者を決めていくことです。

山田:はい、私の担当は主に家電メーカーと電子部品メーカーです。担当することになった案件は、岡部さんにアドバイスいただくこともありますが、原稿を仕上げるまではそのまま任せてもらえます。そして、明細書などの原稿を作成した時点で、チェックしていただいています。

岡部:そのタイミングでチェックするのは、山田さんへの指導の意味合いもあるのですが、それ以上に、仕事のクオリティを担保するためです。クライアントからの信頼を保ち続けるために、最も重視しています。
もちろん、それ以外にも、山田さんが必要だと思ったときに、報告・連絡・相談をしてもらっています。

山田:よく相談するのは、仕事の進め方や料金面のことなどです。例えば明細書を作るときに、将来的にどのような拒絶理由のケースが想定されるか、そして、それぞれのケースにどのように対処すべきか、などを教えてもらっています。できるだけ自分で調べるようにしていますが、どうしてもわからないときは、アドバイスをもらっています。
あとは判断に迷ったときですね。悩ましい問題でも、相談すれば、いつも的確に決断していただけます。

岡部:それほど持ち上げてくれなくてもいいですよ(笑)。この際だから、私にもっとこうしてほしいというような要望はありませんか? 不満でもいいですよ。

山田:一切ございません(笑)

岡部:ホント?(笑)

山田:はい、ホントです(笑)。

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専門家として、
大きく成長した12年間

岡部:さっき持ち上げてくれたお返しではないけど(笑)、入所したばかりの頃と比べて、山田さんは大きく成長しましたね。一番変わった点は、技術に対する探究心が強くなり、深いところまでよく考えるようになったことです。最初の1年は、これは山田さんにも何度も言いましたが、技術にもっと興味を持たなきゃダメだと思いました。正直、本心から興味があるのだろうかと疑ったこともありました。

山田:よく覚えています(笑)。

岡部:でも、興味を持てと言われて、自然に湧いてくるものではないですよね。興味のあるなしの前に、思考を進めながら技術理解を深めていくやり方がわからなかったのかもしれません。わからないことには興味を持てませんから。

山田:当時を振り返ると、何からしたらいいか、全然見えていませんでした。経験していくうちに徐々に慣れてきて、どういうポイントを調べたらいいのかわかるようになってきたら、面白くなってきましたね。

岡部:アウトプットされた書類を見れば、十分に考え抜かれたものかどうか、だいたいわかります。書類が的確であるに越したことはないのですが、たとえ少しピントがずれていても、自分で調べて、自分の頭で考え抜いて作成したのなら、それでいいと思います。自己学習できている証拠ですから、その後の成長が期待できます。

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クライアントに頼られる独自の世界を作ってほしい。

山田:せっかくの機会ですので、最後に岡部さんにお聞きしたいのですが、これからの私の課題は何でしょうか?

岡部:そうですね。小さな案件は一人でできるようになったし、クライアントとのコミュニケーションも慣れてきたようだし、このまま経験を積めばいいと思いますよ。先日は、化学系に跨がるような技術分野の案件にもチャレンジしてくれましたよね。

山田:はい、専門が電気機械なので、化学系の要素を含む案件は初めてでした。でも、化学分野の先輩にアドバイスをもらいながら進めることができたので心強かったです。

岡部:弁理士と一口にいっても、分野も様々だし、業務内容も多様です。アプローチ方法も仕事の進め方も人それぞれです。青山特許事務所の中だけを見渡しても、いろんなタイプがいます。
山田さんも自分なりの得意分野や個性を伸ばすことを意識すればいいと思います。独自の世界を築いて、これはぜひ山田先生にお願いしますと言われる弁理士に成長することを期待しています。